作品よりも

 

引っ越しが終わって、段々と落ち着きつつあります。

 

これまでの引っ越しでは、週5日ぐらい仕事しながらだったので

『とりあえず物を運んで引っ越し先で生活を始める』

という感じだったのですが、

今回は定職もなくなった状態、次も決まっていない状況での引っ越しだったので、

せっかくだからこの機会に・・・と、

荷物の総点検に近いことをやっております。

 

生きてきた年数・手がけてる活動の数が違うため、圧倒的に自分の荷物が多いのですが、

それらも厳選したうえで、子どもの荷物も今回は見ております。

 

というか、子どもの荷物は基本おいておく。なのですが、

子どもの持ち帰った作品。

 

一緒にいる頃は、

『スペースの余裕がない。今はもっとすごいのが作れる!』ということで、

本人の思い入れがないものはある時点で処分していたものが多かったのですが、

離れて暮らすようになって(施設入所中です)

『もしも子どもに万一のことがあったら、これが最後の作品か・・・』と思うと、

とても手放せるものではありませんでした。

 

そんな状態でこの数年きましたので、気づくと段ボールいっぱいになってて。

 

それでもそのまま置いておこうかとも思ったりもしましたが、

ふと、自分が子どもの頃のことを思い出したのでした。

 

*************

 

中学校入学を目の前にしてはじめて割り当ててもらえた5畳の個室。

押し入れには母の荷物と自分のふとん。

途中でベッドを置いてからは、あと学習机と衣類収納だけで、もう部屋はいっぱいいっぱいでした。

 

当時わりと無頓着だったので、服の枚数はそれほどでもなかったのですが、

文房具は必須だし、学校からは毎日のようにプリントを持ち帰り・・・

さらに、かわいいもの好きだったし、手芸などもしていてマスコットだの作っていた時もあったし。

リボンとか、メッセージカードとか、友達にあげれる用のものも、保管しておきたかった。

きれいな石とか暗い所で光るものとかも、それよりずっと以前から好きだった。

 

そんなわけで、親(とくに母)からはことあるごとに

「またそんなに部屋とっちらかして。汚いっ!だいたい物が多い。捨てなさいっ!」

と言われてきていました。

 

一方の母はなぜか、私が幼稚園のころの絵など、頼んでもいないのにご丁寧に保存。

別に何かで入選したわけでもないし、自分でも全然いいと思えないし、

「それ、要らんし捨てといて」と言っても、なぜか変わらず保存されていた。

私の分だけでなく、妹のも弟のも。

 

そのときの自分がとっておきたいものを「捨てなさい」と言われ、

要らないし捨てたいと思うものを勝手に保存されてて

わけがわからなかった。

 

たしかに、当時、子どもの作品を大切に保存することが「よい母親」のひとつの基準という風潮は、あったのかもしれない。

そして、そんな中で彼女は「よい母親」であろうとしていたのかもしれない。

(そのように、私には見えた。)

 

だけど・・・


『今の私は?』

『今の私の気持ちは?』

 

「今の私・今の私の気持ち・今の私が好きなものは、要らないものなんですか?」

「今の私は、その作品よりも劣ってるんですか?」

 

・・・だいたいそんなことを、思っていました。

当時はその気持ちをうまく表現もできなかったし、

口に出したとしても関係がしんどくなるだけのような気がしたので言えなかったけど。

 

『過去の自分の作品よりも、今の自分のことを・今の自分の気持ちを、大切にしてほしかった。』

そんなことを、思い出したのでした。

*************

 

『作品よりも、今の子ども本体と今の子どもの気持ちを大切にしよう!』

あらためて、そう思いました。

 

(ちなみに子どもの作品のほうは結局、まずは自分の基準で保存しておくものを選別して、

残りは本人に確認してもらってからどうするか決めることにしました。)

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